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空き家を倉庫や物置として活用する場合、貸し出す場合に知っておくべきこと

自分自身が保有している空き家は倉庫や物置として活用する事ができます。

 

自分で使わない場合でも、第三者の他人や会社などに倉庫や物置として貸し付けることで家賃収入と同じような副収入を手に入れることもできます。

 

空き家を無料で貸し付ける場合は近隣の方に迷惑にさえならなければ問題ないのですが、有料で貸し出す場合は用途を制限する法律があったり、貸し出しできない地域もあるので注意が必要です。

 

今回は、空き家を倉庫や物置として活用する時に知っておいてもらいたいことや注意点をご紹介します。

 

自分自身が空き家を倉庫や物置として使うことは問題ない

まず、自分自身が空き家を倉庫や物置として使う場合ですが、これは法律上自分が管理している建物をどう使おうと問題はありません。

 

問題になるのは「置いている物の防犯対策」です。

 

特に、美術品や骨とう品など価値のある物を置いてある場合は防犯対策をする必要があります。

 

実際、家に置けないからと美術品や骨とう品などを空き家に置いている人も多く、骨とう品の収集家などは空き家に収集物を置くことも多いです。

 

また、古文書や価値のある書物を保管する「書庫」として空き家を使う人もいます。

 

美術品や骨とう品、それに古文書などは価値が分かる人にとっては盗まれると実害をこうむる可能性が高いものです。

 

どうしても価値のある物を空き家に置く場合はホームセキュリティサービスを導入することです。

 

アルソック(綜合警備保障)やセコムなどの警備会社はホームセキュリティサービスを積極的に取り扱っていて、1ヶ月あたり5千円〜1万円程度の金額でサービスを提供してくれます。

 

いずれの会社のサービスも不法侵入者があればセンサーが感知して警備会社に自動通報してくれたり、定期的に巡回してくれるサービスがセットになっています。

 

詳しくは「空き家の防犯対策はどうすればいい?警備会社・ホームセキュリティサービスは使うべき?」を参照してください。

倉庫や物置として貸し出せる空き家は維持管理のできている空き家がのぞましい

空き家を倉庫や物置として第三者に貸し出す場合、当然ですがしっかりと維持管理が出来ている空き家の倉庫を借りたいと思う人の方が多いはずです。

 

荷物を預ける身としては、空気の入れ替えができているか、雨漏りなどが無いか、湿気などが多くないかなどはどうしても気になります。

 

例えば湿気が多い空き家は中に置いてある荷物がカビやすくなりますし、大事な荷物をそんな空き家倉庫に預けようとは思いませんよね。

 

ですから、空き家を倉庫や物置として活用する場合には預けた荷物が快適な環境で保管されるかどうかで利用者がいるかどうかが変わってきますので、それらの管理が出来ない場合は無理に空き家を貸し出すことはやめた方がいいでしょう。

倉庫や物置として貸し出すことが法律上できない地域もある

空き家だからと言って、簡単に倉庫や物置として貸し出せるとは限りません。

 

日本の法律では土地や建物についてその用途を制限する法律があるので、不動産を他人に貸し付けるにあたっては別途法律を守らなくてはならない場合があります。

 

空き家と倉庫や物置として第三者に貸し付ける場合は、これから紹介する3つの法律を特に守ってください。

 

借地借家法

 

もし空き家を第三者に倉庫や物置として貸し出す場合、それを有料で貸し付ける場合は「借地借家法」と言う法律を守らなくてはなりません。

 

そもそも物の貸し借りについて基本の法律となっているのは「民法」です。

 

民放の規定では借り主は貸し主よりも不利な立場になっていますが、それでは借り手が見つからない物件が増えてしまうため、不動産を借りる人の権利を守るためにつくられたのが借地借家法です。

 

借地借家法では不動産を有料で貸し付ける場合は契約を必ず結ばなくてはならないとか、貸し主は正当な理由がない時は借り手が契約更新を希望する場合に拒んではならないなど、借り主が優位になっている規定があります。

 

空き家を貸す場合も同様で、人が居住するしないではなく倉庫や物置として使う場合でも、不動産を第三者に有料で貸し付ける場合は借地借家法に基づいて契約を交わさなくてはなりません。

 

この時、法律を守らなくてはならないのはあくまで「有料で貸し付ける」場合だけです。

 

空き家を無料で貸し付ける場合は、借地借家法を守る必要はありません。

 

都市計画法

 

土地や建物には、都市計画法などの法律によって利用する用途が制限されている地域もあります。

 

これを法律では「用途地域」と呼びますが、空き家を誰かに貸し付けて倉庫として有料で使わせる場合は、その空き家がどのような用途地域になっているかを確認しましょう。

 

空き家のある住所の用途地域によっては、倉庫として貸し付けることができない場合があります。

 

一般的な住宅地は「市街化区域」あるいは「市街化調整区域」となっていることが多いです。

 

市街化区域では空き家を倉庫として利用するのは問題ありませんが、市街化調整区域ではもともと倉庫として建てられた建物でなければ空き家を倉庫として誰かに貸し付けることはできません。

 

ただし、市街化調整区域内では「倉庫として貸し付けることが出来ない」だけで、個人的に住居として空き家を貸して、その実際の用途が倉庫となっているのは問題がありません。

 

住宅地の場合、周辺の住民に迷惑をかけないように運営することは注意しましょう。

 

例えば四六時中、不特定多数の人が空き家に出入りしていると治安面での不安を感じる住民もいるかもしれませんから、一定のルール作りや周辺の住民への事前説明は怠らないようにすべきです。

 

倉庫業法

 

倉庫業は、依頼主から委託を受けた物品を倉庫において保管する事業を指しますが、他人の貴重な物品を預かることでトラブルが多く発生する可能性もあることから、「倉庫業法」と言う法律があります。

 

そのため、倉庫業を営むには倉庫業法に基づいて事前の登録を受ける必要があります。

 

登録を受けるためには、保管する物品に応じた基準をクリアする必要があり、倉庫管理主任者を定めなくてはなりません。

 

倉庫業の登録には登録申請書はもちろんですが、倉庫の図面や見取り図、警備機器の配置図や建築確認申請書など、さまざまな添付書類が必要になります。

 

それらをそろえようとなると個人ではなかなか手間がかかるかもしれませんが、時間と知識さえあれば個人でも申請は可能です。

 

でも、申請の手直しなどが必要な場合も考えると、司法書士や行政書士に申請書の作成や提出を委任した方があなた自身の手間は軽減できます。

 

空き家を第三者に有料で貸し付ける場合は当然倉庫業法に従って事業を行うべきです。

 

倉庫業法における基準では、施錠管理がきっちりできる状態であれば敢えて改造などをしなくても空き家をそのまま倉庫として使用することは可能です。

空き家の駐車場だけを貸す時は法律の対象にならない

法律に触れるため、空き家が倉庫や物置として貸し付けることができなくても、駐車場など敷地の一部を貸す時には法律の対象にならない場合もあります。

 

具体的な方法として、駐車場だけを貸しつけることや太陽光発電のパネル置き場として空き家の屋根を貸すことに対して規制する法律は今のところありません。

 

あくまで「倉庫や物置」として貸す場合に法律の影響があると考えておけば問題はありません。

貸すために生じる経費は前もって確認しよう

賃貸物件として空き家を活用すれば副収入を得ることも可能です。

 

その副収入で空き家倉庫の維持管理経費を捻出すれば、結果的に故人のお金を使ってまで空き家の管理をすることが無くなるので金銭的な負担は明らかに減少します。

 

まずは、空き家を倉庫や物置として貸し付けたことで、どれだけの収入や支出が生じるのか前もって算出しておくことです。

 

具体的には、次の項目に関する経費は必ず確認しましょう。

 

清掃やセキュリティに関する経費

 

空き家を倉庫や物置として貸す時に支出すべき経費は、まず「これなら借りたい」と顧客が満足する空き家の状態を維持するために必要な経費です。

 

特に、以前使っていた部分が壊れていると借り手も敬遠するでしょうから、少なくとも壊れている部分の修繕は必要です。

 

具体的には、荷物を実際に置く部分の床板貼り替えや雨漏りしている天井の修繕などは必要ですし、汚れている部分があればハウスクリーニングなどの清掃の経費も必要になります。

 

また倉庫や物置として貸し付ける場合は、セキュリティに関する費用も持ち主が負担しておくべきです。ホームセキュリティを導入した場合はその月額費用なども経費として見込んでおきましょう。

 

あと、物件にかかる固定資産税も毎年請求されますが、意外と忘れてしまうことが多いので注意しましょう。

 

貸し付けて得た収益分の税金

 

空き家を貸し付けた場合、当然大家であるあなたには貸付収入が生じるので、得た収入に対して税金を支払う必要があります。

 

税法上では、貸付収入を「不動産所得」と位置付けています。

 

不動産所得は貸付収入から固定資産税や損害保険料などの「物件を運営するために必要な経費」を引いて所得を算出し所得に応じて課税する仕組みです。

 

なお、サラリーマンなど他に給与をもらっている場合は給与と合計して計算した所得で課税される「総合課税」で税額を決めます。

 

もし不動産所得がある場合は、自分で必要経費を証明して所得を申告して納税額を決定する「確定申告」が必要です。この時給与の収入も合算して申告します。

 

特に貸付収入のみで所得20万円を超える収入を得ている場合は個人事業主の届出をしておけば青色申告ができ、その分控除が多くなって節税することが可能です。

 

個人事業主は、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」と「所得税の青色申告承認申請書」を同時に提出すれば青色申告を行うことができます。

 

ただし、倉庫業を開業した年度の3月15日までに提出しないとその年度から恩恵を受けることはできません。

 

賠償責任保険料

 

倉庫や物置として他人の財産を預かる場合、当然それらに何らかの原因で損害や紛失が生じた場合は、持ち主であるあなたが賠償責任を負うべきです。

 

万が一に備えて、損害保険会社が提供する賠償責任保険に加入しておくべきです。賠償責任保険単体で加入してもいいですし、火災保険の特約として賠償責任特約を追加しておくだけでも問題はありません。

 

あと、倉庫業の登録を受けている場合は、火災の発生率が一般の建築物と比べて極めて低いことから「営業倉庫特約」が適応されて火災保険料が一般の建築物より安くなるので負担が少なくて済みます。

賃料は周辺の倉庫や物置の相場を見て決めよう

空き家を倉庫や物置として貸しだす場合は、周辺の倉庫や物置がどの程度の相場で貸し出されているかを確認しましょう。

 

具体的には、同程度の築年数や、同程度の広さの倉庫や物置の貸付相場を基本にして、駅前や主要道路の違いなどの立地条件を踏まえて価格を決めることです。

 

なお、倉庫や物置の維持管理のために必要な経費がある場合は、それらを支払っても手元に収益が残るように価格を決めることも必要です。

 

また、借り主がいつでも倉庫に出入りできることや、セキュリティ設備が整っている場合はその分価格を高額にしても問題はないでしょう。

 

借り手も安心して荷物を預けられるのであれば少々価格が高くても安全を優先するでしょう。

まとめ

空き家を倉庫や物置として貸し出すのはそんなに難しいことではありません。

 

関係する法律を確認して、違法にならないようにさえ気をつければ使い道のない空き家が副収入をもたらす可能性もあります。

 

空き家を倉庫や物置として使うのであれば、あえて空き家をリフォームする必要もありません。

 

最低限防犯対策を施しておけば十分倉庫や物置として活用できます。

 

またこの方法は今ある空き家をそのまま利用することによって、将来的に誰かが再び家に住むような場合を想定しつつ、継続的に建物や土地を維持することができる方法でもあります。

 

空き家を倉庫として活用することは、あなたにとって思い入れのある実家を解体したくないとか、固定資産税を節税するためにあえて更地にしたくないと考えている場合、一番手間がかからない活用方法であることをぜひ覚えておいてください。

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