立地条件にもよりますが、空き家の屋根に太陽光パネルを設置して売電収入を得ることができる場合があります。
うまくいけば、空き家の維持管理に係る費用を売電収入で相殺、あるいは利益を生み出す可能性もあります。
このページでは、空き家に太陽光パネルを設置する時に注意すべき点と設置した時のメリットやデメリットについて解説します。
まず、空き家に太陽光パネルを設置することは法律上問題ありません。
そして、空き家に太陽光パネルを設置する場合に考えられる方法は2つあります。さっそく。それぞれの方法について解説します。
考えられる方法は、既存の空き家の屋根にそのまま太陽光パネルを載せる場合、もう1つは空き家を解体してそこに太陽光パネルを設置する、これら2つの方法です。
既存の空き家の屋根をそのまま活用する場合は、屋根の強度がどの程度確保できるか、あるいは屋根に破損がないかなど屋根の機能そのものが維持されているか現地確認してもらう必要があるでしょう。
もし、太陽光パネルを載せたせいで空き家がその荷重に耐えられなくなって倒壊する可能性が1%でもあれば、空き家の屋根をそのまま活用することは難しいでしょう。
だからと言って、空き家に費用を掛けて修繕してまで太陽光パネルを設置するのはもったいないとも考えられます。
一方、空き家を解体し更地にした所に太陽光パネルを置けば、土地の形状にもよりますが空き家の屋根よりは広い面積で太陽光パネルを設置できますから、売電収入もその分増加するでしょう。
ですが、空き家を解体する費用は別途捻出する必要がありますから、手元の資金が乏しい人にとっては難しい選択肢かもしれません。
30~40坪の空き家の場合、その屋根のすべてに太陽光パネルを載せると3~5kw程度の発電量が見込めます。その際の設置費用は100万~150万くらいが相場になっています。(2019年現在)
5kw程度の太陽光発電における売電量は発電量の約7割とみなして考えると、年間3,800kwhとなり、年間で約10万円の売電収入が見込まれます。
もし、空き家の管理に10万円以上の経費が掛かっていれば赤字ですが、そうでない場合は利益が生まれますから「やるだけの価値はある」と考えていいでしょう。
ただし、太陽光発電は自然環境の影響を受けるものですから、見込んだだけの売電収入が得られない場合もあることはリスクとして考えておくべきです。
太陽光発電が設置できるかどうかは、専門業者に調査をしてもらえば分かります。以下のような一括見積もりサービスを活用すれば簡単です。
太陽光発電の大手一括見積もりサイト比較表
https://taiyoukou-navi.info/entry78.html
空き家に太陽光発電を設置する場合、当然メリットとデメリットがあります。
ここでは空き家に太陽光発電を設置した時の「3つのメリット」と「2つのデメリット」を解説します。
メリット1 何もしなくても収入が得られる
太陽光発電のメリットは、自分が汗水たらして働かなくても収入が得られることです。
売電価格は国がその単価を決めることになりますが、ここ数年減少傾向にはあるものの国が売電制度を担保している制度ですから、いきなり収入が0円になることはあり得ません。
そもそも、太陽光発電を設置すれば、もともと利用価値のない不動産をうまく活用できますし、売電収入も得られるので収入アップにつながります。
ただし、空き家を借家として貸し出し、その屋根の上に太陽光発電を設置している場合は少々ケースが異なります。
売電収入はそのまま自分に入ってはきますが、その空き家に住んでいる人が電気を使用すればその分売電できる電気量は減ってしまうので、収入額は借家として貸し出さない場合に比べると明らかに減少します。
もしくは、太陽光発電設備が使える借地として、その分少しだけ家賃を上げて空き家を貸し出すのも方法の1つです。
メリット2 空き家の維持管理経費を賄うことができる
空き家と言えども、そのまま放置していると周辺住民から苦情を受けることもありますから、清掃や剪定などある程度の維持管理を行わなくてはなりません。
空き家の維持管理といっても自分ですべての作業をこなす場合もあれば、専門業者に依頼して有料で維持管理に必要な作業を行ってもらう場合もあるでしょう。
もし、売電収入があれば維持管理に必要な作業を専門業者に行ってもらうための原資として活用することができます。
特に、自分が空き家からかなり離れた場所に暮らしている場合には、専門業者に管理を頼んだ分時間の余裕が生まれるので日々の生活にゆとりも生まれるでしょう。
メリット3 定期的に空き家に人の目が行き届く
誰も人がいない空き家は、泥棒が入ったり建物の破損が生じていてもすぐに気付くことが出来ません。
ですが、太陽光パネルが存在していればその家に対して「誰かが住んでいる」とか「誰かが家に立ち入っている」と見せかけることが出来るので不法侵入を防止することも可能です。
特に空き巣などは、人の気配がない空き家をターゲットにして侵入することが多いので、少しでも人の関与を感じさせる方が防犯対策にもなるわけです。
デメリット1 太陽光発電の維持管理経費が増加する
太陽光発電の設備や機器は故障や不具合があると正常に発電をしなくなるので、メンテナンス費用などを支出する必要が生じる場合があります。
具体的に考えられるのは、以下の維持管理にかかる費用です。ただし、故障などが起きていない場合や発電量の低下など何らかのトラブルが生じていない場合はあえてこれらの作業を行わなくてもよいでしょう。
太陽光パネルの清掃
1枚につき3,000円程度、5kwであれば30,000円程度(10枚分相当)、発電効率が極端に低下しない限り行う必要はない。
パワーコンディショナー(=電力変換器)など発電システムの点検
1回に付き10,000円程度、3年~5年ごとに1回でよい。約10年に1度交換の必要があり。
定期的な点検
1回10,000~20,000円程度ですが、そもそも何らかの異常がなければやらなくてもよい。点検個所は架台など太陽光パネルを支える構造体など。
これらのメンテナンスの大半は「必要があれば行う」レベルで問題はありませんが、仮に今回紹介したメンテナンスを行ったとすれば、年間約10,000~50,000円程度の費用が必要になるでしょう。
ただし、台風や地震、強風など自然災害の影響を受けて太陽光パネルが破損するなどの危険性はゼロではありませんので、それらの直前や直後には状況を確認すべきです。
太陽光発電のメンテナンス費用については以下のホームページに詳しく掲載されていますので参考にしてください。
太陽光発電 メンテナンスNAVI
https://xn--zckzam4g1dc5509c9fnwh6dn5vdxeb.com/
デメリット2 思ったほど売電収入が得られない場合もある
太陽光発電は売電収入をたやすく得られるものと思われがちですが、当然天候や自然環境に悪影響を受けやすく売電収入が思ったほど得られない場合もあります。
最新型の太陽光パネルは、満月の月明かりでも微量に発電するぐらい性能が向上していますが、やはり快晴の日中に太陽光を吸収して発電しないと効果的な発電はできず売電できるだけの収入が得られません。
売電収入は、太陽光発電の設置を検討する時にある程度シミュレーションをしますが、その通りに発電されるとは限りません。甘い見通しではなく少し控えめの数字で考えておいた方がよいでしょう。
逆に、どれだけの収入が欲しいかを考えてから検討することも可能です。その場合、収入を得るにはどれだけの設備やパネル枚数を要するかなどの点が重要になってきます。実際には設置したくても空き家のスペースとの兼ね合いで多少妥協する必要も出てくるでしょう。
お金をかけてまで太陽光発電を設置する気はない場合でも「0円太陽光発電」といった太陽光発電を無料で設置できるサービスもあります。
0円太陽光発電では、太陽電池モジュールやパワーコンディショナーなどの設備はもちろん、設置工事費用やメンテナンス費用、故障対応や修理費用に至るまですべての費用をメーカーが支払うことになっています。
0円太陽光発電は、空き家の維持管理のために電気代をある程度必要としている場合、発電して電気代不要となればメリットはありますが、そもそも空き家に電気を必要としていない場合、売電収入が自分に入ってくるわけではありませんから無理に設置する必要はないでしょう。
なお、空き家であっても発電がある程度見込めるなど、メーカー側が収益物件であると判断した場合は0円で太陽光発電を設置してもらえます。実際にはメーカーと一緒に現地の確認を行う必要があります。
自治体によっては、太陽光発電を設置する時に補助金を交付してもらえる場合があります。
自治体の補助金条件を確認してみると、一般的には以下の条件を満たしていれば補助金の対象となるようです。
ただし空き家は人が住んでいない状況ですから、「居住」とみなしてくれるかどうかはその自治体ごとに判断が異なります。
一般的な基準として、「既に誰かが居住している」か「今後誰かが居住することのできる物件」かのいずれかを満たさないと補助金の対象にならないようです。
ですから、空き家として管理し続ける限りは補助金の対象になりえないと考えた方が良さそうです。
どうしても補助金を活用したい場合は、空き家を将来的に人が住む賃貸物件にすることを前提に自治体に相談してみることをお勧めします。
太陽光発電を設置して売電収入を得られるようになるまでには、次のような流れがあります。この間約1ヶ月から2カ月程度かかると考えておきましょう。
これだけの流れを見れば、設置工事そのものは1ヶ月程度で完了します。
そこから実際に発電して得られる収入は翌月になって確定するので、実際には当月分の売電収入は翌月に反映される仕組みになっています。
つまり、設置直後速やかに売電収入は確定しないので、実際に収入を得られるにはプラス1ヶ月、結果的に2ヶ月後に初めて売電収入を得られる仕組みなのです。
もちろん、設置して以降の気象条件によって得られる売電収入は異なりますし、自家用電力として消費している電気量によっても売電収入は左右されます。
空き家の屋根をそのまま活用するより、空き家を解体して更地にした方が太陽光パネルを設置する面積も広くなり、売電収入が増加します。
その場合、空き家を解体する必要が出てきますが、空き家解体にあたって条件を満たせば費用の一部を補助してくれる自治体もあります。
空き家解体補助金の主な条件としては、「1年以上居住していない個人が所有している空き家」や「一戸建て住宅」、その他「賃貸物件でないこと」など様々な条件があるのでまずは自治体に問い合わせましょう。
売電収入の推移を見てみると、平成30年度の売電買い取り価格は1kwあたり26円、これが平成31年度になると1kwあたり24円になり、徐々に価格が下落しているのが実情です。
それでも、最近の太陽光パネルは性能も向上して高性能になっているので、天候にあまり左右されずに一定量の発電は確保できる可能性は高まっています。
そう言う意味では、空き家を現状のまま活用できる太陽光発電を導入することは空き家の維持管理経費をねん出するためにもお勧めの方法と言えます。
いずれにせよ、得られる収入、発電量、設置費用、維持費、メンテナンス費用、空き家の耐久性、これら6項目はしっかり事前に調査をして、導入に値するメリットがあるのであれば検討してみても良いと思います。
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