空き家のベランダで確認したい4つのこと|放置すると危険な理由

空き家のベランダで確認したい4つのこと|放置すると危険な理由

空き家のベランダは放置しても大丈夫?

空き家の中には、洗濯物を干すためにベランダやバルコニー(屋根つきのベランダ)が備わっている家もあります。これらはもともと住宅に設置されている場合もあれば、後になって追加で設置したような場合もあります。

 

ですが、空き家になると掃除などの手入れが行き届かなくなり、同時に経年劣化することによって倒壊する恐れが高まることも事実です。さらに、鳩(ハト)やカラスなどが巣を作ってしまうと、糞や騒音などの被害も出やすい場所でもあります。

 

そもそも、空き家のベランダやバルコニーは手入れをせず放置しても問題ないのでしょうか。また、どうしても放置する状態になった時、注意すべきポイントを解説します。

 

ベランダの安全性を確認したい4つのポイント

それでは、実際にベランダの安全性を確保するために確認しておきたいポイントについて解説します。

 

これから紹介するポイントの全てが問題ない限り、空き家のベランダをそのまま放置しておいても問題はありませんが、台風や地震の直後には別途点検をすることをお勧めします。

 

特に台風や地震の場合、想像もよらないほどの被害や急激な破損が生じていることがあるので、速やかに点検をすることをお勧めします。

 

また、ベランダの点検は自分自身で行っても問題はありませんが、明らかに何らかの不具合が確認された場合は専門業者に点検や修理を依頼することも視野に入れておきましょう。

 

支柱の破損や亀裂

 

まず、ベランダを支えている支柱を必ず確認しましょう。その際、ベランダの構造をあわせて確認してください。

 

①屋根などと一体化しているもの

 

①の場合は、もともと建物と一体化しているので支柱を確認する必要はありませんが、壁面のひび割れなどを必ず確認してください。

 

ひび割れを放置していると、そこから雨水が侵入して内部を腐食させ、耐久性が低下した結果、最悪の場合は壁面の崩壊や建物全体の劣化を早める可能性があります。

 

同様に、ベランダの床部分の亀裂もチェックしておきましょう。亀裂があるとここからも雨水が侵食する恐れがあるからです。

 

②屋根の上に据え付けられているもの
③地面に支柱を設置してその上に据え付けられているもの

 

②と③の場合は、アルミやステンレスで作られた支柱が必ず存在するので、支柱の耐久性をしっかりと確認します。

 

ベランダに誰かが乗っても傾きや軋みがないか、表面的に亀裂やさびがないか、へこみやゆがみなどが生じていないかを確認します。

 

もしベランダの支柱が耐久性を維持していないと、台風の際にベランダが吹き飛ばされてしまうなどの大きな被害を引き起こす場合があり、最悪の場合飛散したベランダが隣家などに大きな被害を与えてしまう場合があります。

 

支柱はベランダの飛散を防ぐために最も重要な場所ですので、空き家の管理上日ごろから確認しておくことをお勧めします。また、強風や台風が過ぎ去った後も異変がないか確認することを忘れないでください。

 

屋根・柵・床板の破損

 

便利屋でご依頼頂いた中に、ベランダのウッドデッキの木材が腐食しているというものがありました。

 

ベランダには転落を防ぐために柵が設けられていますが、それらに劣化が生じていると、そこから雨水が侵食してベランダそのものの耐久度を低下させる危険性があります。

 

それに、柵そのものが強風で破壊されて飛散する場合もあり、長い金属製の棒が飛散するとガラス程度の物ならば十分に破壊できるだけの強度を持っています。

 

あわせてベランダの床板も確認してください。床板にはプラスチック製も多く、直射日光や雨水を受けて劣化が進むと、床が抜けてしまう可能性も高まりますし、床板が強風で破壊されて飛散する可能性も高まります。

 

柵や床板が劣化すれば、ベランダ全体の耐久力も明らかに低下しますから今までではびくともしなかった台風の強風に耐えきれずに吹き飛んでしまう場合もあり得ます。

 

防水テープで応急処置を

 

まず、目視で亀裂がないかを十分に確認しましょう。亀裂が見つかった場合、応急処置で防水テープを購入して貼り付けておくことです。防水テープは1つ300円程度でホームセンターに売られているので比較的容易に入手できます。

 

あと、ベランダの屋根の部分も同様に確認します。屋根に亀裂が入っていれば強風などで一気に破壊されてしまう可能性も高まりますから、応急処置で防水テープを張って対応します。

 

屋根の場合は強風を一気に受け止めるので破損するリスクが高いので、できることなら応急処置の後速やかに専門業者に依頼して修繕してもらうことをお勧めします。

 

耐久性

 

ベランダに乗った時に「ふわふわ」したり、「ギシギシ」とやけに金属音がするなどしたら、ベランダそのものの耐久性が劣化して、過重をかけると危険な状態かもしれません。

 

ベランダそのものの耐久性が劣化していると、強風などでベランダ自体が飛ばされたりする危険性も高まります。

 

普段からベランダの状態には注意を払い、いつもと異なる音が生じた場合などには専門業者の点検を受けることをお勧めします。

 

 

ベランダやその構造物に錆が浮いていたり、ベランダ周辺に赤い色の水が流れているような場合はどこかに錆ができている場合があります。

 

ベランダの構造物から錆が出ている場合は、明らかに耐久性が劣化している証拠なので、早急な対処が必要です。

 

錆が目視で確認できる場所にある場合は錆を落とし、そこに防水塗料を塗布すれば応急処置は完成します。

 

防水塗装や防水スプレーで応急処置を

 

錆を落とすには目の細かいヤスリ(1枚100円程度)を用意して錆を取り去り、そのあと防水塗料(1缶500円程度)や防水スプレー(1本400円程度)を塗布します。

 

ただし、錆を落としてもすでに構造体などが劣化していて、ベランダの軋みやゆがみが生じている場合もあります。支柱を押すとギシギシと揺れたりする場合も同様です。

 

その場合は、錆を落としただけでは対処が不十分なので、専門業者に依頼して点検や修繕をしてもらいましょう。

何らかの異常があるときの対処法

もし支柱が破損している場合は、リフォーム業者やエクステリア業者、ホームセンターの建材担当窓口などに相談するとよいでしょう。

 

ベランダの床部分の防水工事やサビ防止の塗装など、メンテナンスの工事は10万円から20万円ほどで実施可能です。

 

また、既存のベランダ(2畳程度)を新品に交換する場合は50万円前後、面積が広い(3畳以上)ものになれば100万円を超えることもあります。

 

空き家なので毎日使う必要性がない場合は、最低限のメンテナンスにとどめておいても問題はありません。

 

また、ベランダを使う用途がない場合は思い切って撤去しても問題はありません。撤去費用は大きさにもよりますが、2畳程度の広さのベランダの場合20万円~30万円程度の費用が掛かります。

 

なお、ベランダの修繕に関する相場は以下のホームページが参考になります。

 

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撤去する場合の方法と費用は

ベランダを撤去する場合、足場を組んで撤去することが必要不可欠ですので、素人が独力で撤去することは難しいかもしれません。

 

ですが、足場を借りてきたり、足場を組み上げることができるだけの技術があり、かつ既存の屋根に作業スペースが十分にある場合は自分で撤去することも可能かもしれません。

 

まずは現地を見たうえで業者から見積もりを取って、どのように撤去するかを検討することから始めましょう。

 

自分で撤去

 

自分で撤去する場合、以下のような費用が必要になります。

 

  • 足場のレンタル費用(高さ3m程度) 20万円+α
  • 廃材の処分費 5万円(自治体の清掃センターに持ち込んだ場合)
  • 廃材の運搬費 3万円(レンタルで2tトラックを借用)

 

足場はレンタル費用だけですが、素人が組めるものではないので別途組んでもらう費用を支払う場合も出てきます。それを含めると総額で約30万円程度と考えればいいでしょう。

 

廃材は自治体の清掃センターに持ち込むことを前提にしていますが、まとめて大量の金属が出るので有料での持ち込みになりますし、材質によっては引き取ってもらえない場合もあるので確認が必要です。

 

また、廃材の運搬にはどうしても2tトラック程度の車両がないと一度に運びきれないので費用が掛かります。

 

なにより、これらの作業を1人ですべてこなすのは無理です。複数人で一度にやらないと1日で終わる作業ではありませんから、場合によっては便利屋などに依頼して人数を確保する必要もあるでしょう。

 

便利屋は1時間2千円程度で依頼できるので、人数が不足する場合は依頼することも検討しましょう。ただし、便利屋でも足場の組み立てなどは対応できない業者もいることは踏まえておいてください。

 

業者に依頼して撤去

 

リフォーム業者やエクステリア業者、ホームセンターの建材担当窓口などに相談し、解体する方法を相談しましょう。

 

一般的な撤去の価格は70万円~90万円ほどになります。この費用には足場の費用や作業員の人件費、廃材の処分費すべてを含みます。

 

価格については、複数の業者に見積もりを依頼して見比べることで判断しても問題はありません。費用面でできる限り節約したいところですから、少なくとも3社以上は見積もりを取りたいものです。

 

なお、ベランダの撤去費用に関しては以下のホームページでも詳しく紹介されています。

 

ベランダの撤去にかかる費用は?(ハピすむ)

https://hapisumu.jp/garden-a227022/

 

リサイクル業者に金属回収してもらう

 

もしベランダが価値のある金属でできている場合、リサイクル業者が買い取ってくれる可能性もあります。

 

問題は、回収業者が解体までしてくれるかどうかです。こちらが何らかの方法で解体して金属くずにしておかないと回収してくれないのか、回収業者が解体をしてくれるのかは事前に相談する必要があります。

 

解体については、回収業者によって対応が異なります。回収して価値のある金属であり、解体費用と相殺しても利益が出るならば解体を引き受けてくれる可能性も高いです。

 

一般的に価値のある金属はステンレスなど一部の材質に限られますので、それらが含まれない場合は解体を引き受けてくれることはまずありえません。

 

まず、今あるカーポートの材質が何であるのかを確認してから検討しても遅くありません。

 

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ベランダを放置して起こる被害とは

まず、空き家のベランダやバルコニーを放置すると何がよくないのでしょうか。

 

近隣の住人に迷惑をかけるかもしれない

 

一番危険なのは、強風や地震などで倒壊して、周辺の民家に飛散するなどして第三者の財産を破損してしまうことです。そのようなことが起きれば、空き家の持ち主や管理者に対して賠償を求められる場合も考えられます。

 

鳥の住処になり糞や鳴き声の被害がでる

 

人の気配がない空き家は野生動物の住処にはうってつけです。特にベランダは鳩(ハト)やカラスが巣を作ったりすることもあり、糞の被害や鳴き声など近所の方へ迷惑をかける原因となることも多々あります。

 

特に鳩(ハト)が巣を作り、長時間空き家に滞在するようになってしまうと、その場所から追い払うのは至難の業です。そういった観点からしても、ベランダは放置するのではなく、定期的に確認する必要があるという事がよくわかります。

 

住み着いたり、巣ができてしまってから鳩(ハト)を追い払うのにかかる費用についてはこちら。

 

なかなか空き家を見に行く時間がない、空き家の近くに住んでないような場合は、ホームセキュリティの会社が見回りをしてくれるサービスもあります。定期巡回があれば、早めに対策を打つこともできるので、おすすめです。

 

ホームセキュリティサービスについてはこちらの記事をどうぞ>>

まとめ

空き家のベランダは普段使わないことも多いために、その破損に気づくことも遅い箇所でもあるので、せめて毎月1回程度、あるいは大雨や台風の後には空き家に出向いて現状確認することをお勧めします。

 

倒壊のリスクが気になる場合は、一時的に出費とはなるものの、解体してしまうことも視野に入れてもよいかもしれません。

 

倒壊して第三者の財産に被害を与えてしまわないように、ベランダに至るまで空き家の管理はしっかりと行いましょう。

 

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