空き家の越境によるトラブルを避けるために知っておくべきこと

空き家のトラブルでかなり多いのは越境による隣人のからのクレームです。

 

越境と言ってもさまざまなものがありますが、いずれにせよ隣地の住民に迷惑をかけるような越境が生じることは避けなくてはなりません。

 

もし第三者の財産を傷つけてしまったり破損してしまうと、訴訟に発展して問題が複雑になる場合もあるので、今回紹介する事例に当てはまる場合はできる範囲で対策しておきましょう。

 

1 庭木などが伸びきってしまう

空き家の庭木が伸びきってしまえば、その枝木が隣地に入り込むことでトラブルになる可能性があります。枝木だけではなく、落ち葉が飛散しても隣地の住民とのトラブルになる可能性もあります。

 

また、庭木が伸びきってしまい日光を遮るような場合も隣地の住民から苦情が寄せられる場合もあるでしょう。

 

【対策】

 

不要な樹木は伐採や抜根して撤去するか、必要な庭木の場合は適度な時期に剪定することが必要不可欠です。

 

脚立などを使って自分で剪定することも可能ですが、高所作業になるので転落等によりケガをする可能性もあるので、自分の身長よりも高い位置にある樹木の剪定は業者に依頼する方が安全です。

 

業者に依頼した場合の剪定や伐採の費用は「空き家の樹木は処分すべき?安価で処分する方法」に詳しく掲載しています。

2 残置物が飛散する

庭先や軒先に置いてある残置物が飛散して隣地に迷惑をかけることもあります。例えばプラスチック製の鉢や洗濯竿、車庫を覆っているシートなどは強風で飛散することも多いので、適度に状況を確認する必要があります。

 

その他郵便受けや牛乳受け、車庫の入り口に設置しているアコーディオン上のシャッターなども強風で飛散しやすいので確認が必要です。

 

また、庭先に物置を置いている場合でも、台風などが原因で突風が発生すれば物置そのものが傾いたり飛散する場合もあるので建てつけなどの状況を確認しましょう。

 

【対策】

 

飛散する可能性のあるものは屋外に置かないことです。やむを得ず屋外に置く場合でも紐でくくるなど飛散防止のための対策を講じましょう。

 

意外と飛散しやすいのは植木鉢や植物用の温室です。これらの物が不要な場合は早めに処分しておくことをお勧めします。その他郵便受けや牛乳受け、車庫と道路の境目にあるシャッターなども飛散しないように確認し、強風で動くことが無いように固定しておきましょう。

 

また物置はその重さだけで安心するのではなく、土台部分と本体部分をワイヤーなどで結合したりするなど飛散しないよう追加の対策をしておきましょう。

3 屋根などの構造物が破損している

屋根などの構造物が破損していると、鋼板や瓦などが強風にあおられて飛散します。

 

平成30年9月に関西地方を襲った台風では、強風で屋根材が飛散し周辺の住居のガラスなどを破損するなど大きな損害を与えました。

 

このような事が無いよう、日ごろから空き家の屋根や建物に破損がないかどうかを確認する必要があります。特に、台風や地震などに襲われた直後には空き家の状況を目視で確認することも必要不可欠です。

 

また、バルコニーやテラスなど家屋に追加して設置した構造物は状況を常に確認しておきましょう。屋根の上に設置したバルコニーなどは支えている構造物が破損すれば倒壊の危険もあり特に注意が必要です。

 

【対策】

 

基本は屋根や家周りなど、まず日ごろから状況を確認することです。もし破損が生じている場合は飛散防止のために修繕するか根本的に取り除いてしまうか、いずれかの処置が必要です。

 

定期的な状況の確認ができない場合は便利屋や警備会社のホームセキュリティサービスを使って第三者に確認してもらうことも検討しましょう。

4 借り主が無配慮のまま使用している

空き家と言っても第三者や親族等に一部分だけ貸している場合、借り主が越境に関しても注意を払う必要がありますが不十分になっている場合もあります。
ここで言う一部分だけ貸すとは、住居部分に荷物を置かせている倉庫代わりの賃貸や、カーポートだけを駐車場として貸し付けている場合を指します。

 

空き家の持ち主であればチェックする部分も理解していますが、一部分だけ貸し付けているような場合は空き家のすべてに至るまでチェックが及びません。そのため、あらかじめ持ち主として借り主に注意すべき部分は説明しておく必要があります。

 

【対策】

 

借りている人間にすれば自分が借りている部分のことは当然気にするでしょうから、そこについては持ち主として管理を十分に行うよう依頼すればよいでしょう。

 

貸していない部分については管理が不十分になる可能性が高いので、自分で管理することを考えた方がよいでしょう。

5 越境トラブルが起きた場合

もし、越境トラブルが起きた場合は現状回復し、与えてしまった損害に対して補償を行う必要があります。

 

場合によってはお互いに越境したりされたりの状態になることもあるため、実際には起きてしまった出来事に対してどのように話し合って妥協点を見出すかがポイントになります。

 

@自分の空き家から越境している場合

 

自分の空き家から樹木等が越境している場合は以下の手順で対処することになります。

  1. 越境状況の確認
  2. 越境部分の改善(樹木の伐倒、飛散物の撤去等)
  3. 破損個所の修繕(屋根、壁、ガラスなど)
  4. 破損物品の弁償

まずは隣家の住人と越境状況の確認を行い、どこからどこまでの部分に対処すればいいのかをお互いに共有します。独りよがりに処置しても「もっと対処して欲しかった」などとトラブルになることもあるため、お互いに現場を見て確認することが必要不可欠です。

 

その後、越境している部分の改善を行い、何らかの破損が起きている場合はその修繕や物品の弁償を行います。

 

この時の費用はすべて被害を与えた自分が負担することになりますが、空き家に「施設賠償責任保険」を掛けていれば、自己負担した費用に対して保険金を支給してもらえる可能性があります。

 

施設賠償責任保険については「空き家に損害賠償保険は掛けるべき。第三者に与える可能性のある損害とは」に詳しく掲載しています。

 

A隣接する空き家から越境した場合

 

もしあなたの家に隣接する空き家から越境され被害を受けた場合には、次のことについて先方と話し合いを行いましょう。

  1. 状況の記録
  2. 越境状況の確認
  3. 越境部分の改善(樹木の伐倒、飛散物の撤去等)
  4. 破損個所の修繕(屋根、壁、ガラスなど)
  5. 破損物品の弁償

この内容は越境した場合の対処法と変わりないのですが、越境された場合は1つだけ留意すべき部分があります。

 

この手のトラブルで一番問題になるのはお互いに責任を擦り付け合う事態です。そうならないように起きてしまった出来事を速やかに記録することが欠かせません。

 

あなたの家が被害を受けたのであれば、実際に被害を受けた箇所の写真や破損した物品を保存することや、いつそれが発生したかを記録しておくことです。

 

その他第三者に被害を受けた事実を証明してもらうことも必要であり、場合によっては警察へ被害届を提出するなど、公的機関に被害があったことを届け出ることも有効な手段です。

6 まとめ

樹木などの場合は日ごろから空き家の手入れをしていると越境も見つけやすいものですが、台風や強風一過の後に倒木や屋根の破損などがいきなり襲ってくる場合もあります。

 

まず、越境を気にする場合には天候の急変した直後には必ず確認することを心がけましょう。

 

もちろん、越境しそうな庭木の剪定や残置物の撤去などを日ごろから行っていれば天候の急変後にソワソワすることもありません。できることなら日ごろの管理の手間を簡素にするために、越境しそうな部分はあらかじめ清掃するか根本的になくしてしまうことも考えましょう。

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